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2014.03.12 - Number web - 羽生結弦、五輪王者としての初舞台。 「追われる立場」での世界選手権へ。(田村明子)

13-14 赛季 2014 WC Number web 榎本麻美 2014 奥运 不用太认真系列

★ 注:田村明子的文章主要是看Yuzu本人的发言 ★

http://i.imgur.com/SjQZiS6.jpg
ソチで世界の頂点に立った羽生結弦。「五輪王者」という肩書きの意味は、ここからの彼の歩みにどんな色合いを加えるのだろうか。(Asami Enomoto 榎本麻美)

3月26日から、さいたまスーパーアリーナで世界選手権が開幕する。
 ソチ五輪でフィギュア男子史上2番目に若い五輪金メダリストとなった19歳の羽生結弦にとっては、3度目の世界選手権チャレンジになる。
通常、五輪が行なわれた年の世界選手権は、疲労やアイスショーの契約などを理由に欠場する五輪メダリストが少なくない。だが、羽生はソチ五輪が終わった直後から世界選手権に向けての抱負を語っていた。
「世界選手権は、日本の代表として出させてもらう大切な試合。まだメダルを一個しか取っていない。金をまだ取っていないので頑張りたいと思います」
 男子シングルの五輪チャンピオンがその年の世界選手権に出場するのは、2002年のアレクセイ・ヤグディン以来。実に12年ぶりのことになる。

過去の五輪金メダリストたちは、ベテランが多かった。
 過去の五輪で、男子の金メダル争いは、かなりの実績を積んだベテランたちの間で競われてきたことが多かった。
 バンクーバー五輪のエヴァン・ライサチェック、トリノ五輪のエフゲニー・プルシェンコ、ソルトレイクシティ五輪のアレクセイ・ヤグディン、そして長野五輪のイリヤ・クーリックなど、いずれも世界の舞台でかなりの実績を積み上げてから五輪の表彰台へと到達したベテランたちである。五輪の金メダルを最後に引退しても、少しもおかしくないキャリアの選手たちだった。
 だが19歳の羽生結弦は現在まだ伸び盛りで、本来ならばまだジュニアの大会にも出られる年齢だ。過去のベテランたちとは立ち位置が違う。
 そのことは本人も一番良くわかっているのだろう。「五輪はぼくにとって1つの試合にしか過ぎません」と言い切った。
 彼にとっての五輪金メダルは、長いキャリアを締めくくる功労賞のようなものではなく、新たなスタートに過ぎないのだ。

金メダルは獲得しても、演技には悔しさが残った。
 1つには、ソチ五輪のフリー演技が本人にとっても不完全燃焼だったこともある。
「金メダルは嬉しいけれど、自分の実力をあの大きな舞台で発揮できなかったという思いがある。嬉しいと同時に悔しい気持ちもあります」
 SPでは完璧な演技を滑りきり、史上初の100点超えという記録を作った。それだけにフリーで2回転倒したことは、納得できない思いだったに違いない。
 海外の関係者からは、厳しい声も聞こえてきた。二度の五輪銅メダリストでテレビの解説者としてソチに来ていたフィリップ・キャンデロロは、こう語った。
「男子のフリーは誰も勝ちたくないかのような試合だった。勝者なしの戦いでした。二度も転んだ選手が五輪チャンピオンになったというのを、一般の視聴者にどう説明すればいいのか、ぼくもこまりました」

早くも羽生の視線は、23歳で迎える平昌五輪へ。
 確かに羽生のフリーは、本人の持てる力を存分に発揮した演技ではなかった。
 それでもチャン、フェルナンデス、そして高橋大輔、町田樹らトップ選手の誰もがノーミスで滑ることができなかった中、生き残って勝ち取った金だった。出だしの2度の転倒から持ち直して、後半はミスなくまとめたところは、彼の精神力の強さに違いない。
「最高のパフォーマンスができなかったことは悔しい。平昌五輪までの4年間、日々精進していきたいと思っています」
 早くも羽生の視線は、4年先の次の五輪へと向かっている。
 2018年には羽生は23歳になっている。男子シングル選手として、脂の乗り切った良い年齢だ。
 この4年は、彼が五輪タイトル保持者として過ごす4年になる。
 二度の五輪銀メダリスト、エルビス・ストイコはこう語る。
「これからは世界中の選手が、どうやったら羽生に勝てるかということに集中してくる。背中に標的をくっつけて歩くようなもの。それは彼にとって、新たなチャレンジになるでしょう」

追う立場から、世界中に追われる立場へ。
 追う立場から追われる立場へ。攻めるよりも、守る立場というのはつらいもの。どの選手も、口を揃えて言う。そのことは本人もよくわかっている。
「これからは試合に出るたびに五輪チャンピオンという肩書きを背負っていかなくてはならない。だからもっともっと強くなりたいです。ぼくの中では、やはり五輪チャンピオンといえばプルシェンコ。彼のような強いスケーターになりたい」
 その憧れのプルシェンコは、羽生と同じ19歳のときにソルトレイクシティ五輪に出場し、ヤグディンに敗れて銀メダルに終わった。彼ほどの選手が成し遂げられなかった記録を作った羽生だが、選手として真価が問われるのは、これからの彼がどのように成長をしていくかにかかっている。
 そしてその再挑戦の初舞台は、さいたまスーパーアリーナ。新五輪チャンピオンとして挑戦する。

 

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