2014.04.10 - 传媒访问日 - 4周跳x3的可能性

羽生結弦:もっと伝わる演技がしたい インタビュー詳報   ▶中翻(wb-Shigana_夜鷹之星)
mainichi  2014.04.10   
http://mainichi.jp/sports/news/20140410mog00m050009000c.html
2月のソチ冬季五輪フィギュアスケート男子で日本男子初の金メダルを獲得し、世界選手権、グランプリファイナルの五輪シーズン3冠に輝いた19歳の羽生結弦(はにゅう・ゆづる)=ANA=が10日、東京都内で毎日新聞などのインタビューに応じた。 大活躍した今シーズンを振り返り、今後の目標や活動への意欲も語った。
【聞き手・芳賀竜也】

--ソチ五輪、世界選手権、グランプリファイナルの3冠に輝いた今季の感想は。
全力でやり尽くした感じがすごくある。本当にただ単に、一つ一つの試合を一生懸命やってきただけだが、こうやって成績を取らせていただいて、本当にぜいたくだなと思う。同時に、そこから得られるものや経験、悔しさを得ることができたので、一番身にもなったシーズンだった。素晴らしいシーズンだったし、ぜいたくなシーズンだった。

--シーズンの中で苦しかった時は。
苦しかった時は特にない。苦しかろうが何だろうが、普通に頑張ろうと思っていたし、とにかくすべての試合で一生懸命やりたくて、いい演技をしたいという思いがあった。だからこそ、どんな試合でもそんなに苦痛ではなかった。

--ソチ五輪で金メダルを決めた後に語った「五輪ってすごいな」という言葉の思いは。
周りの環境が普通の試合と全然違って、なかなか普通の試合では味わえない緊張感だったり、セレモニーの仕方も全然違って、特別な感じがした。終わった後ですけどね、そう考えられたのは。 終わった後、特別な試合で勝ててよかったと思っていた。

--3年前の東日本大震災では、地元の仙台市で自身も被災した。ソチ五輪では「金メダリストになっても、復興に直接つながらない。無力感に襲われている」と答えたが、その感情はどう解消していきたいか。
まだ解消しきれない。自分が選手でいる限り、現役を引退しない限りは、直接的に(被災地支援の)活動はほぼ不可能だと思う。シーズンオフには(全国各地の)アイスショーをいっぱい回らせていただいているが、アイスショーを回ることで何か直接的にできるかと言われたら、できていない。自分が今できることとして、恩返しの気持ちをもって、たくさんのアイスショーを回ろうと思っている。震災があった年にもたくさんのショーを回らせていただいて、お世話になったリンクもたくさんあった。
  だからこそ(今も各地を回ることで)そこの方々にも、ここまで頑張ってきたということを報告できればなという気持ちで回っている。

--ソチ五輪後には仙台に帰って金メダル獲得を報告した。各地のショーでも祝福を受けている。その時の気持ちは。
とにかく皆さんから「おめでとう」という言葉をたくさん掛けていただいた。だが自分の中では(五輪のフリーは)納得しきれなかった演技内容でもあるし、やっぱり悔しかったところもあった。なので、「おめでとう」という言葉もうれしかったが、それよりも
「これからも応援していきます」という言葉が一番、僕の心の中に響いた。スケーターにとって、そしてスポーツをやっている人間にとって五輪は大きな試合かもしれないが、競技を続けていく中では五輪だけでなく何回も競技会というのがあるので、そこもしっかりと応援していただけるようなスケーターになれたらと思う。

--金メダリストになって自分を見失う選手もいる。そうならないためには。
特別なことは考えていない。今季は金メダルを取れたかもしれないが、新しいシーズンになってしまえば同じ試合は一つもない。同じ場所で開催して、同じ演技が全部そろって、同じリンクの上で戦う競技なんて全くない。だからこそ同じタイトル(を獲得する)かもしれないが、また同じものを取るという感覚は全くない。とにかくまた次の試合、それは新たな世界選手権であったり、新たなグランプリファイナルだったり、そういうものに向かって頑張っていきたい。

--プルシェンコ(注1)やヤグディン(注2)のような絶対的な王者になるのが今後の目標と言っていたが、そうなるために必要な要素は。
3月の世界選手権が終わった時点で少し気持ちは変わった。五輪で勝ったので、これからもずっと勝ち続けたいという気持ちは確かに強い。もちろん五輪チャンピオンとしてのプライドみたいなものもある。だが、それよりも今後のフィギュアスケート界がどうなっていくかがものすごく楽しみ。4回転ジャンプの種類も(自分はトーループ、サルコウの2種類だが)もっと跳べる選手がいっぱいいるので、それを今後の競技でどう使ってくるのか。それはルールによっても変わってくるし、男子フィギュア全体のレベルや、時代が変わるとともに変わっていくかもしれない。それに置いて行かれないように自分も頑張っていきたい。
そういうふうに(よりレベルが高く)なったとしても、先陣を切っていけるように、トップに食い込んでいけるようにしたい。

--世界選手権後に心境が変化した理由は。
世界選手権で町田樹選手(関大)とギリギリ競り合えて、ほんのちょっとの差(0.33点差)で何とか優勝することができて、エースとかチャンピオンとか、そういうものは本当に必要なのか(と考えた)。時代には必要かもしれないけど、その後のことを考えたら、エースとかチャンピオンとかそんなに必要ではなくて、これからみんなで(競い合って)「どの選手が勝ってもおかしくないよね」という時代になっていく感じがしたので、ちょっとだけ心境は変わった。
絶対に優勝したいとか、絶対にずっと王者として君臨していたいとかではなくて、たくさんのライバルがいる中で、自分が強くなって、うまくなって勝てるようにしていきたいと思う。

--新たな4回転ジャンプへの取り組みは。
このオフから取り組むつもり。まだアイスショーが続き、練習時間も限られるので、今のところ本格的にしっかりと練習できているわけではない。試合で入れる選手がいないのであまり知られていないが、実際に4回転ループ、4回転ルッツあたりは
(練習では)跳べている選手が結構いる。そういう選手たちがいることもしっかり頭の中に入れて、これから時代が変わっていくかもしれない時に、自分もそこで戦えるように。ジャンプもそうだが、表現面もしっかりと強化していかなければ。

--難度の高いジャンプを先に跳びたいという気持ちはあるか。
どうだろうな。難しい。跳びたい気持ちはなくはないが、だからといってそこにこだわるかと言われたら、そうではない。試合で何のジャンプを決めて記録を作りたい、ではない。たぶん誰かが跳んだら時代は絶対変わるので、その時代が変わってきた時に、自分もその時代の上に立っていられるようにしたい。それにプラスアルファ--ジャンプだけでなく、町田選手のような伝わる演技というものが必要になってくると思う。

--表現面を高めるために思い描いているものは。
いろいろとやりたいと思っていることはあるが、何か具体的にこうしようという計画はまだない。(コーチらや振付師らを含めた)自分たちの中で、こういうふうにしたいなとか、ちょっとずつは見えてきている。

--来季はどんな演技をしたいか。
もっと伝わる演技がしたい。自分はスケートのジャンプが好きだからこそ、ジャンプの確率を上げていく練習を結構たくさんしてきたので、今は割とジャンプが目立ちがち。だが昔はジャンプがそんなに跳べなくて、ジャンプをガンガン跳んでいくよりも、
表現したいという気持ちがすごくあった。そういう気持ちを思い返しながら、ただ表現したいというだけではなく、表現をするにあたって、ちゃんとした形というのを学ばなければならない。五輪シーズンを終わってそう思った。

--表現面で優れている高橋大輔選手(関大大学院)は進退を明らかにしていないが。
また新しい演技を見たいと思っているし、すごく参考にさせていただいているので、高橋選手にはまた滑っていただきたいという気持ちもあるし、今の日本男子の状況は、誰が出てもグランプリシリーズでは1、2位を取るだろうというすごく激しい争いなので、それはそれで楽しみ。だが、大変だなと思う。

--大変な状況の方が自分を高められるのでは。
もちろんそうです。皆さんが思っているよりも、僕は追われる立場ではなくて、自分自身がすごく追っている心境。もっと上に行きたい、もっと強くなりたいという気持ちがすごくある。たくさんのライバルがいて、もちろん自分の中にもいろいろなライバルがいる。だからこそ新しいシーズンに向けて頑張ろうと思っている。

--自分の中のライバルとは。
今いる、いないは関係なく、漠然として何年後か先の自分。目標みたいなものがあるし、ただ淡々とスケートの練習をしているわけではなくて、目指すべきものがある。その目標が近づくかと思ったら全然そんなことはなくて一歩先、二歩先に行ったら、その目標も一歩先、二歩先に行ってしまう。ずっと追いかける立場でいられると思う。

--10年後の自分はどうなっていると思うか。
もうスケートをやめていたいと思う(笑い)。さすがに。29歳でやめてなければ相当やばいと思う。10年後はもっと直接的に震災の支援だったり--東日本大震災だけではなく、その後からも、例えば伊豆大島の台風だったり、いろんな災害が日本の中にある。そういうところにもしっかりと目を向けて、チャリティーの公演とか、自分から提案できるようなくらいの力を付けられたら。

--高橋選手は被災地支援のためのチャリティー公演を自身で企画している。そういう活動はモデルになるか。
もちろんですね。僕が(東日本大震災の後に)救っていただけたのも、またスケートを始めようと思ったきっかけも、チャリティーの公演会だった。もちろん震災だけではない。日本はスケートリンクの環境があまり良くないので、そういったところにも支援をしていけるような活動を目指したい。そこがゴールではないが、そういったところを見据えて、今後スケートに携わっていきたい。

--その思いは昨季から練習拠点をカナダに移して強くなったのか。
カナダはアイスホッケーも盛んだが、アイスリンクの数が圧倒的(に多い)。日本では年間を通して滑れるリンクが少なく、スケートをずっとやっていこうと考えられない選手、家族がたくさんいると思う。そういう方々を助けるきっかけになるような支援ができればと。せっかく五輪チャンピオンになれて、その称号をもらったのだから、今はそういう権限がなくても、そういうことがしっかりできるような人間になりたい。

--来季への始動は。
まだめどが立っていない。園遊会にも参加させていただくし、パレードもあるので、いつカナダに帰るかも決まっていない。

--来季のプログラムの構想は。
帰ってから。(コーチらと)相談はいろいろしているが、本格的な相談というものができていないので、これからちょっとずつ詰めていきたい。

--来季からルールが変わり、歌詞が入った曲も演技に使えるようになるが、興味はあるか。
興味というか、僕が決められることでもない。未知の世界。振り付けや曲選びにあまり携わってこなかったので。未知の世界だからこそ、振付師の方など(専門の人)にしっかり委ね、アイデアを聞いて、自分が納得できる形になった時に、そういうものも取り入れていけるのかなと思う。

※注1=エフゲニー・プルシェンコ(ロシア)。2006年トリノ五輪金メダルなど五輪3大会でメダルを獲得。今年のソチ五輪でも初採用された団体戦で金メダル。世界選手権も3回優勝。
※注2=アレクセイ・ヤグディン(ロシア)。2002年ソルトレークシティー五輪金メダル。世界選手権も4回優勝。

撮影・丸山博

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★★★

フィギュア:羽生「自分の中にもライバル」挑戦続く来季  ▶中翻(wb-Shigana_夜鷹之星)
mainichi 2014.04.11
http://mainichi.jp/sports/news/20140411k0000m050088000c.html
  2月のソチ冬季五輪フィギュアスケート男子で日本男子初の金メダルを獲得し、世界選手権、グランプリ(GP)ファイナルの五輪シーズン3冠に輝いた19歳の羽生結弦(はにゅう・ゆづる)=ANA=が10日、東京都内で毎日新聞などのインタビューに応じた。飛躍のシーズンを「全力でやり尽くした感じがすごくある。よい成績を取らせていただき、経験や悔しさを得ることもできて身にもなった。素晴らしいシーズンだったし、ぜいたくなシーズンでもあった」と振り返り、今後の競技や活動への意欲も語った。【芳賀竜也】
  羽生はソチからの帰国後、一旦は練習拠点にしているカナダに戻り、調整を経て3月の世界選手権(埼玉)で優勝。その後は全国各地でアイスショーの出演を続けている。「皆さんから『おめでとう』という言葉をたくさんかけていただいたが、(五輪のフリーは)納得しきれない演技だったし、悔しかった思いもある。だから、『これからも応援していきます』という言葉が一番、僕の心の中に響いた」と、ファンの言葉に感謝した。
  「3冠」王者として臨む来季は、ライバルたちの挑戦を受ける立場になる。だが「皆さんが思っているよりも、僕は追われる立場ではなくて、すごく追っている心境。たくさんのライバルがいて、自分の中にも『目標』というライバルがいる。一歩先に進んだと思ったら、目標も一歩先に行く。ずっと追いかける立場でいられると思う」と語り、挑戦者としての立場を強調した。
  五輪のフリー後の記者会見では、自身も地元・仙台市で被災した東日本大震災について尋ねられ、「金メダリストになったが、復興に直接つながるわけではないので、すごい無力感に襲われている」と語っていた。五輪で吐露したこの思いについては、こう説明した。「(無力感は)まだ解消していないし、現役を引退しない限り直接的な(支援)活動はほぼ不可能なので」
  だが現役選手として、「震災があったシーズンは、たくさんのショーでお世話になった。その方々にここまで頑張ってこられたことを報告できれば--という感覚で(各地のショーを)回っている」と、現在の取り組みへの心情を明かした。将来的には、チャリティー公演の主催や、日本に通年で使用できるリンクの増設を求める活動に携わっていきたいとの意向も示した。
来季に向けては「今はジャンプが目立ちがちだが、もっと『伝わる演技』がしたい。今季は金メダルが取れたかもしれないが、新しいシーズンになってしまえば同じ試合は一つもない。また同じタイトルを取るという感覚は全くなく、新たな世界選手権やGPファイナルに向かって頑張っていきたい」と抱負。来季から演技での使用が解禁されるボーカル(歌詞)入りの演技曲についても「自分が納得できる形になれば、取り入れていけるかな」と関心を寄せた。

★★★

 

羽生結弦に聞く 4回転×3回「可能性ゼロではない」
asahi 2014年4月11日05時03分
http://www.asahi.com/articles/ASG4B5K3MG4BUTQP029.html   (含影像)
構成・後藤太輔

ソチ冬季五輪フィギュアスケート男子で金メダルを獲得した羽生結弦(ANA)が10日、東京都内で朝日新聞のインタビューに応じ、3種類目の4回転ジャンプに成功したことや、来季、4回転ジャンプの回数を増やす可能性があることなどを語った。災害被災地への全国的な支援を呼び込むために、寄付などの支援活動を積極的に続ける意欲も口にした。

――4回転ループジャンプに成功したか
 「7日のアイスショーの練習で成功した。ただ、試合で入れるかどうかはわからない。ショーは他の選手がたくさんいて刺激されるし、集中できる」

――普段の練習と比べるとショーの練習時間は
 「40分しかない。密度の濃い練習になる」

――ショーでは注目される
 「恩返しをしたい。恩返しになるかどうかわからないが、結果を報告したいと思っている。東日本大震災(で拠点となるリンクで滑れなくなった)後、たくさんのリンクで滑らせてもらった。各地で、リンク営業のスタッフの方などに対し、ここまで頑張れたよという報告をしたい」

――仙台ではパレードがある
 「不思議な気持ち。自分も仙台市民の一人として荒川静香さんが金メダルを取ったときのパレードを見た。その中心人物にまさか自分がなるとは。実感が湧かない。でもうれしいことだし、僕が頑張ることで少しでも多くの人にフィギュアスケートに興味を持ってもらい、たくさんのスケーターが生まれれば、将来も素晴らしいスケーターが育つ。そのきっかけになりたい」

――フリーで4回転ジャンプ3回に挑戦するか
 「コーチのブライアン・オーサーと相談して決めたい。可能性はゼロではないが、プログラムの流れが悪くならないかなど、色々考えたい。4回転だけでなく、毎年強くならないと意味が無い。(物語を演じ、感動させる動きを)見せる技術も必要。ポーズや表情を一から勉強し直したい。精神力も強くしたい。なぜなら、今まで以上の演技をしようと思ったら、今まで以上の精神力を備えなければいけないから。もっと強くなりたい」

――4回転サルコーが、得意な4回転トーループほどの完成度に近づいたら
 「(フリーで3回)いけます。体力的に厳しい終盤の出来を度外視したら、演技後半にも4回転を跳べると思うが、プログラム全体も向上させたいし、むちゃをすると体を壊す。そこも考えながら判断したい」

――不調を来すことがある足首やひざ、ぜんそくとはどう付き合っていくのか
 「大丈夫だと思っている。4回転の本数を増やすのなら、練習で跳ばなきゃいけない回数も増える。2種類やると練習量も2倍。けがをしたら全力を出し切れないし選手生命が終わってしまうかもしれない。体に配慮しながらやっていきたい」

――来季はボーカル入りの曲を使うことができる
 「深く考えてはいないし、アイデアもない。僕が決めることではないし、振付師の意見を聞きながら吟味して決めたい」

――スケーターとして強くこだわっている点は
 「どんなときも全力でありたい。それが自分のモットー。特設リンクは、費用がかかるし1日でできるわけではない。スタッフの方は、作ったリンクでいい演技が生まれるとうれしいはず。そうすると、さらにいいリンクを作ってくれ、僕たちはさらにいい演技ができる好循環になる。スケーターとしても人間としても全力を出し切り、みなさんに誇ってもらえるスケートをしていきたい」

――金メダルの報奨金(600万円)や著書の印税をリンクや復興支援のために寄付しようとしている
 「それだけの金額で東日本大震災の傷痕をどうこうできるわけではない。ただ、ちっぽけだが、それを知ってもらい、『寄付したい、ボランティアをしたい』という方が増えてくれれば」

――自らが寄付して呼びかけたら影響力がある
 「レスリングが五輪種目から外されそうになった際、金メダリストたちが活動をしていたので、僕も興味を持った。競技者は勝てば注目が集まる。だから、勝つしかない。金メダルを獲得し、重いものを背負っている。人気があるフィギュアスケートの選手なので、その力を活用したい」

――将来的には寄付以外の活動も?
 「将来的には。ただ、現役選手は練習時間確保のために直接的な活動はできないということを理解して欲しい。現役引退後は直接的な支援活動もしたい」

――自分がメディアを通じて訴えることで支援活動が広がる
 「東日本大震災はものすごく大きな被害だったから、1年、2年で忘れることはないが、(昨年10月、台風26号による土石流が発生し、36人が死亡、3人が行方不明となった)伊豆大島は短期間で関心と共に支援の動きが少なくなった気がする。そんなところに、関心を呼べるような活動ができたらいい」

――金メダルを取って自覚が大きくなったか
 「金メダル獲得直後も言ったが、たぶん僕は(復興に効果的なことを)何もできない。被災地に行っても、あいさつして声をかけることしかできない。だったら、フィギュアスケートは人気があるんだし、それを利用して少しでも被災地の現状を知ってもらいたい。競技があるので直接足を運んで行う活動には制限もある。歯がゆい思いがある。競技生活が終わったらそういう場所に足を運びたい」

――一時期は、震災について話をする難しさを感じていた
 「金メダルを取っても、何もできないと感じ、話をしてもいいのだろうかという思いにさいなまれた。今は、僕が話をすることで多くのみなさんに被災地のことを知ってもらえると感じている」

撮影・杉本康弘

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★★★

五輪金、羽生単独インタビュー フリーで4回転「3本跳ぶ可能性も」
sankei 2014.04.14
 ソチ五輪金メダリストで3月の世界選手権で初制覇を果たしたフィギュアスケート男子の羽生結弦(ANA)が産経新聞のインタビューに応じ、さらなる飛躍が期待される来季について「今までの精神力では、これ以上の演技についていけなくなる」と戒めるように語った。4回転ジャンプの本数や種類に加えて、精神力の向上を自らに課した。(田中充)

--来季に向けての方向性を探っている
 「より強くなりたい、よりうまくなりたいという向上心はすごくある。来季は今よりも、ちょっとでもうまくなれるように、できる最大限のプログラムを目指してやっていきたいです」

--今季のフリーでは2種類の4回転ジャンプを跳んだ。来季、種類や本数を増やす可能性は
 「3本跳ぶ可能性はゼロではない。練習はしないといけないし、調子も上げていけるようにとは思っている。ただ、完成度の問題もあり、そこに関してはまだ決まっていません」

--4回転トーループのような安定感がサルコーでも出てくればどうか
 「それなら(3本)いけます。もちろん、4回転だけで(演技が)終わってしまっては意味がない。プログラムのすべてがきちんとできることが前提にある。4回転の種類を増やすと、練習で跳ぶ本数も増えて体に負担もかかる。けがをしないように(これまで以上に)体への配慮も考える必要があります」

--アイスショーの練習中に(より難度の高い)4回転ループを成功させたと聞いた
 「4月7日の練習で成功しました。(来季の)プログラムに入れるかは別にして、4回転のレパートリーは増えました」

--ジャンプ以外でも成長が期待される
 「見せる技術や基本となるポーズ(姿勢)、表情など、まだまだ勉強しないといけないと思っています。技術に加え、精神的にも強くならないといけない。今までの精神力では、これ以上の演技についていけなくなる。自分の中で大事にしていることは、どんなときでも全力でありたいということです」

--最高のシーズンを終え、各地でのアイスショーでも注目度が高い
 「恩返しがしたいと思って滑っています。東日本大震災があった直後、(練習拠点が使えなくなり)、全国各地のたくさんのリンクで滑らせてもらいました。今年は(五輪などの)結果報告のつもりで、『自分はここまで頑張れました』ということを演技を通してお見せしたいです」

--著書の印税や金メダルの報奨金を復興支援のために寄付すると
 「意向はあります。これから自治体と話をする予定です。ただ、復興はそれだけのお金でどうこうできるものではありません。自分の行動はちっぽけだけど、そのことがきっかけとなって、ボランティアや寄付の輪がもっともっと広がっていくことを願っています」

羽生の4月の主なスケジュール
16~18日スターズ・オン・アイス名古屋公演
17日  春の園遊会(東京)
19、20日スターズ・オン・アイス大阪公演
25日  日本スケート連盟の表彰祝賀会(東京)
26日  五輪金メダル祝勝パレード(仙台市

産経新聞のインタビューに答えるフィギュア・ソチ五輪金メダリストの羽生結弦選手=東京・新宿(撮影・大橋純人)

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★★★
 
【フィギュア】「より強く」飽くなき向上心 羽生選手「4回転3本」挑戦も
sankei 2014.4.15 00:00
http://www.sankeibiz.jp/express/news/140415/exe1404150000001-n1.htm
 ソチ五輪金メダリストで3月の世界選手権でも初優勝したフィギュアスケート男子の羽生結弦(はにゅう・ゆづる)選手(19)=仙台市出身、ANA=が産経新聞社のインタビューに応じ、さらなる飛躍が期待される来季について「今までの精神力では、これ以上の演技についていけなくなる」と戒めるように語った。さらに今季のフリーで2種類入れた4回転ジャンプについて、成功率が高まれば、来季は3本に挑戦する可能性があることを言明。東日本大震災直後、多くのリンクで滑らせてもらったことを記憶にとどめ、全国各地のアイスショーに「恩返しのつもりで滑っている」などと心境を語った。

「できる最大限を」
 羽生選手は現在、来季に向けての方向性を探っている段階だとし、「より強くなりたい、よりうまくなりたいという向上心はすごくある。来季は今よりも、ちょっとでもうまくなれるように、できる最大限のプログラムを目指してやっていきたい」と飽くなき向上心を示した。
 具体的には4回転ジャンプの種類や本数を増やす計画について「3本跳ぶ可能性はゼロではない。練習はしないといけないし、調子も上げていけるようにとは思っている。ただ、完成度の問題もあり、そこに関してはまだ決まっていない」と語った。
 成功率が極めて高い4回転トーループのような安定感が左足で踏み切るサルコーでも出てくればどうかと問うと、「それなら(3本)いける。もちろん、4回転だけで(演技が)終わってしまっては意味がない。プログラムのすべてがきちんとできることが前提にある。4回転の種類を増やすと、練習で跳ぶ本数も増えて体に負担もかかる。けがをしないように(これまで以上に)体への配慮も考える必要がある」と意欲をみせた。

精神力の強化課題
 すでに羽生選手は、アイスショーの練習中にトーループやサルコーよりも難度が高い4回転ループを成功させており、「4月7日の練習で4回転ループに成功した。(来季の)プログラムに入れるかは別にして、4回転のレパートリーは増えている」と自信に満ちた表情で話した。
 ジャンプ以外でも成長が期待されているが、「見せる技術や基本となるポーズ(姿勢)、表情など、まだまだ勉強しないといけないと思っている。技術に加え、精神的にも強くならないといけない。今までの精神力では、これ以上の演技についていけなくなる。自分の中で大事にしていることは、どんなときでも全力でありたいということ」と述べ、精神力の強化を自らに課した。

ショーで恩返し
 各地のアイスショーで一段と注目度が高まっていることについては「恩返しがしたいと思って滑っている。東日本大震災があった直後、(仙台の練習拠点が使えなくなり)、全国各地のたくさんのリンクで滑らせてもらった。今年は(五輪などの)結果報告のつもりで、『自分はここまで頑張れました』ということを演技を通してお見せしたい」と感謝の言葉を口にした。
 26日には仙台市で10万人の市民を前にパレードする。著書の印税や金メダルの報奨金を復興支援のために寄付するとも伝えられており、「意向はある。これから自治体と話をする予定。ただ、復興はそれだけのお金でどうこうできるものではない。自分の行動はちっぽけだけど、そのことがきっかけとなって、ボランティアや寄付の輪がもっともっと広がっていくことを願っている」と訴えかけるように話した。(田中充/SANKEI EXPRESS)

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