2017.10.21 - RC Day 4 FS 新闻报导

▶ 2017 RC Day 4 FS 一問一答图集

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nikkan 山崎安昭

羽生結弦、初挑戦の4回転ルッツで着氷もジャンプ乱れ合計290・77点
sponichi 2017年10月21日 21:10
http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2017/10/21/kiji/20171021s00079000300000c.html

 フィギュアスケートのGPシリーズ第1戦、ロシア杯は21日、モスクワで男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)2位の羽生結弦(22=ANA)がフリーで初挑戦の4回転ルッツに挑戦。きっちり4度回り、腰を沈めながらも踏ん張って降りた。

 フリーは最後から2番目に登場。映画「陰陽師」で使用された楽曲「SEIMEI」に合わせ陰陽師の安倍晴明を演じた。5本の4回転ジャンプを予定した自身最高難度のプログラム。冒頭で4回転ルッツに挑戦した。

 だが、4回転ジャンプ5本を予定していたが、決まったのは3本。得点も195・92点、合計290・77点にとどまった。

 同日午前に参加した公式練習では4回転ルッツを入念に確認。曲をかけて滑った際にこらえて着氷するなど、この日は計9本中2本成功した。過去3日の練習では5本中1本、8本中1本、3本中1本の成功。前日のSP後には「誰もがルッツを期待すると思うし、僕自身も期待している。期待やプレッシャーを受け止めて、勝ちに向かって貪欲に頑張りたい」と話していた。

★★★

羽生、4回転ルッツ初成功も逆転Vならず 「宿敵」チェンがGP初V
sponichi 2017年10月21日 21:29
http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2017/10/21/kiji/20171021s00079000276000c.html

フィギュアスケートのGPシリーズ第1戦、ロシア杯は21日、モスクワで男子フリーが行われた。ショートプログラム(SP)2位の羽生結弦(22=ANA)はフリーで初挑戦の4回転ルッツに成功するなどフリーでは上回ったものの、首位のネーサン・チェン(18=米国)を逆転できず2位に終わった。SP94・85点、フリーが195・92点で合計290・77だった。

 フリーは最後から2番目に登場。映画「陰陽師」で使用された楽曲「SEIMEI」に合わせ陰陽師の安倍晴明を演じた。5本の4回転ジャンプを予定した自身最高難度のプログラム。冒頭の4回転ルッツできっちり4度回り、腰を沈めながらも踏ん張って降り、加点も1・14点得た。だが、予定では4回転ジャンプ4種類、5回を予定していたが3回に。それでも演技点では高得点をマークし、フリーでは1位だった。

 前日のSPでは2つのジャンプでミスが出て、首位のチェンに5・69点差の2位。チェンはフリーで193・25点だったが、貯金を生かし合計で293・79点でGP初優勝を飾った。3位にはミハイル・コリャダ(22=ロシア)が入った。

★★★

羽生結弦、4回転ルッツを決めるも2位…GPロシア杯
2017年10月21日21時32分 スポーツ報知
http://www.hochi.co.jp/sports/winter/20171021-OHT1T50148.html

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第1戦、ロシア杯のフリーが21日に行われ、ショートプログラム(SP)2位の羽生結弦(22)=ANA=が4回転ルッツを成功させた。

 「SEIMEI」の曲に合わせて冒頭で4回転ルッツを成功させた。高さのあるジャンプで難易度の高い「ルッツ」を決め、歓声を浴びると、曲に合わせた観客の手拍子が次第に大きくなった。直後の4回転ループは3回転となったが、4回転サルコーを決め、さらに4回転トウループ、3回転トウループ、3回転アクセルの連続ジャンプを成功させ、華麗な滑りで観客を魅了した。

 195・92点をたたきだし、SPとの合計では290・77となった。

 12人中11番滑走の羽生に続き、SPで首位のネーサン・チェン(米国)が登場。チェンは4回転4本を決め、193・25点で羽生には及ばなかったものの、合計で293・79でチェンが優勝。羽生は前日のSPの結果が響き2位となった。

★★★

羽生結弦、逆転Vへ大技4回転ルッツ初挑戦へ ネーサンは5種類4回転
daily 10/21(土) 19:26配信
https://www.daily.co.jp/general/2017/10/21/0010663649.shtml

男子フリーの予定演技構成が発表された。SP2位の羽生結弦(ANA)は冒頭に4回転ルッツを入れた、自身最高難度プログラムで逆転優勝を狙う。

 「ルッツ」というジャンプは、前向きに踏み切る「アクセル」を除き、他のジャンプよりも難易度が高く、高い得点が得られる。左足外側のエッジに体重を乗せて滑り、助走にあたる滑走のカーブと反対の回転の向きをかけてジャンプするのが特徴になっている。

 羽生は冒頭に4回転ルッツ、次に4回転ループと高難度の技を立て続けに配置。3回転フリップ、スピン、ステップシークエンスを挟み、4回転サルコー-3回転トーループ、4回転トーループ-1回転ループ-3回転サルコー、4回転トーループと合わせて5本の4回転ジャンプを予定している。

 SP1位のネーサン・チェン(米国)は4回転ループから入り、4回転フリップ-3回転トーループ、4回転サルコーと冒頭から3要素続けて4回転ジャンプを予定している。スピンとステップシークエンスを挟み、4回転ルッツと4回転トーループ-3回転トーループのコンビネーションと、こちらも合計5本の4回転を飛ぶ。5種類の4回転ジャンプを成功させれば史上初となる。

 SPでチェンは100・54点、2位の羽生は94・85点、3位はドミトリー・アリエフ(ロシア)で88・77点

★★★

羽生結弦、大技4回転ルッツを着氷 以後はミスも 合計290・77点
daily 10/21(土) 21:13配信
https://www.daily.co.jp/general/2017/10/21/0010663841.shtml

 男子フリーが行われ、SPで2位の羽生結弦(22)=ANA=は初挑戦した冒頭の大技4回転ルッツで着氷した。以後、予定していたジャンプをこなせない場面もあった。得点は195・92点、SPと合計で290・77点だった。

 演技前に両手を合わせるポーズを見せた羽生。緊張感を漂わせながら最初のジャンプでルッツを跳び、低くかがむような姿勢になりながらも着氷させた。

 しかし、以後は予定していたジャンプをこなせないシーンが続いた。続く4回転ループは3回転に。4回転トーループからのコンビネーションも抜けてしまった。しかし、単独の4回転トーループに3回転トーループをつけコンビネーションにするなど、リカバリーも見せた。

 演技終了後は顔をしかめ、悔しさをにじませた。

★★★

羽生、初挑戦の4回転ルッツ着氷も2位に終わる/フィギュア
sanspo 2017.10.21 21:30
http://www.sanspo.com/sports/news/20171021/fgr17102121300011-n1.html

 フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第1戦ロシア杯(21日、モスクワ)男子はショートプログラム(SP)2位発進のソチ五輪金メダルの羽生結弦(22)=ANA=が合計290・77点で2位に終わった。フリーは195・92点だった。SP1位のネーサン・チェン(18)=米国=が合計293・79点で優勝した。

 2季ぶりに映画「陰陽師(おんみょうじ)」で使用された楽曲「SEIMEI」でのフリーの演技。羽生は冒頭で自身4種類目の4回転ジャンプとなるルッツを決めた。続く4回転ループは、軸が傾きとっさに3回転に変更。基礎点が1・1倍となる後半、ジャンプのミスが続き、連続ジャンプの予定が単独ジャンプになるなど苦しい展開に。予定していた4回転ジャンプ5つのうち、成功は3つだった。

 羽生は演技後、納得のいかないような厳しい表情を浮かべた。フリーの点数はチェンの193・25点を上回り1位だったものの、SPでの5・69点差を上回ることはできず、逆転はならなかった。 

 20日のSPでは、冒頭の4回転ループが回転不足。最後の4回転-3回転の連続トーループは2本目で転倒。攻めの構成を貫く演技で94・85点と、今季初陣の9月のオータム・クラシックで更新した自身の世界歴代最高を20点近く下回っていた。

★★★

羽生結弦が2位「自分の弱さ」大技4回転ルッツ成功も ネーサンに届かず
daily 10/21(土) 21:32配信
https://www.daily.co.jp/general/2017/10/21/0010663881.shtml

 男子フリーが行われ、SP2位の羽生結弦(22)=ANA=は冒頭の4回転ルッツを着氷させたが、フリー195・92点、SPとの合計で290・77点で2位だった。優勝はネーサン・チェン(米国)でフリーは羽生を下回る193・25点だったが、SPとの合計で293・79点と逆転は許さなかった。

 冒頭の4回転ルッツを着氷を踏みとどまり成功させたが、以後のジャンプでは予定よりも少ない回転のジャンプに切り替えざるを得なくなるなど、ミスがあった。終盤、単独の4回転トーループに3回転トーループを続けてコンビネーションにするリカバリーを見せ、この日のフリーでは1位の得点を得たが、SPとの合計でチェンに及ばなかった。

 羽生は「挑戦はしにいきましたけど、結果としてミスになってしまっているので、自分の弱さだなと思います」と悔しさをにじませた。成功した4回転ルッツについても「完璧なジャンプではないので、まだまだ良いジャンプができたなと思いますし、あと昨シーズンから積み重ねてきたループがショート、フリーともに入っていないのは残念。ルッツに集中したのはありますけど、練習が足りないなと思います」と課題を列挙した。

 フリーは「SEIMEI」で五輪シーズンを挑んでいる中、自身最高難度の演技構成を組んでいる。「まだまだいっぱいいっぱいです。自分本来の演技内容では全然ないので、そういった意味では悔しい思いもいっぱいありますし、これから努力を重ねていきたい」と現在地点を表現した。

 今後へ「悔しいですし、はっきりいって悔しい思いと収穫と両方あったので、これからさらに成長していけると思っています。その糧を練習につなげていけたらなと」と力強く語った。

★★★

羽生2位 チェンが優勝 GPロシア杯
毎日新聞 2017年10月21日 21時36分
http://mainichi.jp/articles/20171022/k00/00m/050/070000c

 【モスクワ福田智沙】フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第1戦、ロシア杯の最終日は21日、男子フリーがあり、ショートプログラム(SP)2位の羽生結弦(ANA)は4回転ルッツを決めたフリーは195.92点で1位となったが、合計は290.77点で2位だった。昨季の4大陸選手権を制したSP1位のネーサン・チェン(米国)がフリー2位の193.25点、合計は293.79点としてGPシリーズで初優勝した。

チェン、逃げ切りV
 18歳のチェンは演技後半のジャンプが崩れた。二つ目の4回転トーループは2回転止まりになり、二つのトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)では着氷が大きく乱れた。それでも前半に高難度の4回転ジャンプ3本を決めたのが生きた。合計で3.02点差で逃げ切ったチェンは「勝ててうれしい」と喜んだ。

 羽生がこの大会で挑んだ4回転ルッツは、チェンが得意とするジャンプ。冒頭で跳んだ4回転ルッツ-3回転トーループはルッツに高さがあり、このジャンプだけで出来栄え評価(GOE)を含め20点近くを稼いだ。「4回転の申し子」らしく続くフリップ、サルコウもしっかり決めた。

 試合後の会見では開口一番、4回転ルッツを降りた羽生に「おめでとうと言いたい」と祝福した。今季、国際試合で成功させた5種類の4回転の挑戦を回避しながらも、羽生に勝った。それでも「フリーでは1位になれなかった」とチェン。目標はSP、フリーとも1位の完全勝利のようだった。【福田智沙】

★★★

羽生結弦、4回転ルッツ成功も「完璧なジャンプではない。まだまだ練習が足りない」
2017年10月21日21時43分 スポーツ報知
http://www.hochi.co.jp/sports/winter/20171021-OHT1T50151.html

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第1戦、ロシア杯のフリーが21日に行われ、ショートプログラム(SP)2位の羽生結弦(22)=ANA=が冒頭で4回転ルッツを成功させた。

 フリーではトップの195・92点をたたき出したが、SPとの合計は290・77点にとどまり2位となった。

 1位はSPで首位、フリー193・25点、合計293・79点のネーサン・チェン(米国)だった。

 4回転ルッツの大技を決めたが羽生は「挑戦はしにいったけれど、(その後に)ミスした。そこは弱さだと思う。(ルッツも)完璧なジャンプではない、もっといいジャンプが出来た。まだまだ練習が足りない」と冷静に答えた。

 それでも「過去を比較する気はないけれど、いつもより前進している感覚はある。悔しいですし、悔しさと収穫が両方あったので成長できる」と前を見据えていた。

★★★

羽生、4回転ルッツ成功 GPロシア杯2位
毎日新聞2017年10月21日 21時47分
https://mainichi.jp/articles/20171022/k00/00m/050/072000c
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/sports/mainichi-20171022k0000m050072000c

 4回転ルッツに成功するか、成功しないか--。常に挑戦を掲げる羽生にとって、この大会での最大の挑戦はアクセルに次いで難度が高いルッツだった。冒頭に組み込んだ大技。左足の外側エッジで踏み切り、しゃがむような形になったが、こらえて片足で着氷した。「試合で決められたのは大きい。(跳べる)イメージがつく」と羽生。大会で初めて挑戦して、成功させたことに価値があった。

 跳ぶ時は緊張はしたというが、出来栄え評価(GOE)で1.14点の加点を得た。羽生は「完璧な降りではないが、回転しきったことは良かった」と納得した表情だった。

 次の4回転ループが3回転になり、4回転サルコウからの連続ジャンプはサルコウで着氷が乱れて単発となった。4回転トーループからの3連続ジャンプは単発の2回転になった。4回転にミスが相次ぎ、連続ジャンプも最大の三つを跳べなくても、フリーは1位。羽生は「大きなミスを続けたのにフリーで1位になれたのは、やっぱりルッツがあったから」と感じている。

 トーループ、サルコウ、ループに続く4種類目の4回転成功。羽生は「もっと完成度をあげて、これを機にひとつのステップにしたい」と誓う。先月の右膝痛の影響もあり、ジャンプの調整に苦しんだが、新たな武器を加えるめどはついた。昨季の4大陸選手権に続いてチェンに再び約3点差で敗れ、悔しい結果になったが、それを糧に来月のNHK杯に向かう。【福田智沙】

★★★

羽生結弦、GP初戦2位は吉兆?鬼門?6年連続も…ソチ五輪や世界選手権は優勝
daily 10/21(土) 22:01配信
https://www.daily.co.jp/general/2017/10/21/0010663951.shtml

 男子フリーが行われ、世界王者でSP2位の羽生結弦(22)=ANA=は、自身4種類目の4回転ジャンプとなる4回転ルッツを成功させ、フリー1位の195・92点をマーク。総得点290・77点でネーサン・チェン(米国)に3・02点及ばず2位に終わったが、大きな収穫を得た大会となった。ただ、その裏にはあるジンクスがあった。

 またも“鬼門”突破はならなかった。羽生はこれでシニアに転向した2010-2011年シーズン以降の8シーズンで、なぜかGP初戦の優勝はなし。12年からは6年連続の2位となった。

 羽生の2010年以降のGPシリーズ初戦成績は次の通り。
▽2010年 NHK杯     4位
▽2011年 中国杯     4位
▽2012年 スケートアメリカ 2位
▽2013年 スケートカナダ 2位
▽2014年 中国杯     2位
▽2015年 スケートカナダ 2位
▽2016年 スケートカナダ 2位
▽2017年 ロシア杯    2位

 シニアデビュー以降、個人戦では43戦20勝と5割近い勝率を誇る羽生だが、GP初戦だけはなぜか勝てない。“フィギュア界七不思議”の1つにも数えられそうなジンクスは、今年も継続となってしまった。

 ただ、この間に羽生はGPファイナル5連覇、ソチ五輪優勝、2度の世界選手権制覇など、GP初戦の悔しさを糧として、ビッグタイトルを掴んできた。例年どおりと考えれば、“吉兆”ともいえる。大会後、「悔しさと収穫があった。これを糧にして、これからまだまだ成長していきたい」と話した羽生。次戦は11月のNHK杯(大阪)。GPファイナル5連覇、五輪連覇の偉業へ、ここから羽生の季節が本格化していく。

★★★

優勝のチェン、羽生ルッツ成功に「スーパークール」
daily 10/21(土) 22:30配信
https://www.daily.co.jp/general/2017/10/21/0010664026.shtml

 男子フリーが行われ、世界王者でSP2位の羽生結弦(22)=ANA=は、自身4種類目の4回転ジャンプとなる4回転ルッツを成功させ、フリー1位の195・92点をマーク。総得点290・77点でネーサン・チェン(米国)に3・02点及ばず2位に終わったが、演技後の会見ではチェンから4回転ルッツの成功を祝福される場面があった。

 チェンは「まず、(4回転)ルッツの成功おめでとう。スーパークールだったよ」と羽生の成功をたたえた。

 羽生は演技冒頭に4回転ルッツを成功させ、1・14点の加点も得た。しかし、4回転ループが3回転に、4回転サルコーからのコンビネーションジャンプが単独ジャンプになるなど得点の取りこぼしも多く、完璧な演技とは言えなかった。

★★★

【ロシア杯フリー解析】羽生、4回転ルッツ成功も逆転ならず
yomiuri 2017年10月21日 22時45分
http://www.yomiuri.co.jp/olympic/2018/feature/20171021-OYT8T50013.html

 フィギュアスケートのロシア杯男子フリーは、ショートプログラム(SP)を終えて、ネーサン・チェン(米)1位、羽生結弦2位で迎えた。両者の差は5・69点。フリーで200点超えの実績がある羽生にとっては大きなビハインドではない。また、羽生はSPのプログラム構成点でチェンを3・64点上回っている。フリーではプログラム構成点を2倍にして計算するので、SP同様の構成点ならさらに広がる。2人そろってミスのない演技をした場合でも、羽生が逆転できる下地は大いにあった。

 そうした状況のなか、羽生はチェンを上回って、フリーで1位になった。

 しかし、SPとの合計点では、フリー2位のチェンに3・02点及ばず2位に終わった。

 どこに要因があったのだろう。

 まず、プログラム構成点は、94・38点の羽生が88・40点のチェンを5・98点上回った。ここまでは、想定の範囲内だ。

 しかし、羽生はジャンプで相次ぐミスをして、技術点で伸び悩んだ。

 予定していたとされる4回転ループが3回転になり、4回転サルコーからの3連続ジャンプが4回転サルコーの単独になり、4回転トウループが2回転になった。最も難しい冒頭の4回転ルッツは決めたものの、SPでは満点評価を受けたトリプルアクセルでも出来栄え点は1・86点と0・86点(ひとつは連続ジャンプ)にとどまった。

 羽生がジャンプで稼いだ得点は80・28点。一方、4回転トウループが2回転になったものの、4度の4回転を決めたチェンは86・54点を稼いだ。その差、6・26点。羽生はステップやスピンでチェンを上回り、フリー全体ではチェンに勝ったが、ジャンプでの取りこぼしが響いてSPでの差を挽回するまでには至らなかった。

(読売新聞編集委員・三宅宏)

★★★

羽生、4回転ルッツ成功も2位「悔しい思いと収穫があったものと両方あった」
2017年10月21日22時49分 スポーツ報知
http://www.hochi.co.jp/sports/winter/20171021-OHT1T50189.html

 男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)2位発進の羽生結弦(22)=ANA=は、195・92点、合計290・77点で2位だった。SP首位のネーサン・チェン(18)=米国=が、フリー193・25点、合計293・79点で優勝した。

 羽生は冒頭に挑んだ大技、4回転ルッツを成功させるも、演技後半に予定していた4回転トウループ―1回転ループ―3回転サルコーの連続ジャンプが2回転トウループの単発になるなどした。演技後、羽生は悔しそうな表情でを浮かべた。

 自身4種類目の4回転、ルッツの成功に関しては「完璧なジャンプではないので、まだまだいいジャンプができたなと思います」と話した。次戦のNHK杯(11月、大阪)に向けて「(今大会)悔しい思いと収穫があったものと両方あったので、まだまだこれからさらに成長していけると思っています。その糧を練習につなげていきたいと思います」と意気込んだ。

★★★

2位の羽生結弦、新プログラム挑戦もミスに「自分の弱さ」/フィギュア
sanspo 2017.10.21 23:04
http://www.sanspo.com/sports/news/20171021/fgr17102123040013-n1.html

 フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第1戦ロシア杯(21日、モスクワ)男子はショートプログラム(SP)2位発進のソチ五輪金メダルの羽生結弦(22)=ANA=が合計290・77点で2位に終わった。フリーは195・92点だった。SP1位のネーサン・チェン(18)=米国=が合計293・79点で優勝した。

 演技後、松岡修造氏(49)からインタビューを受けた羽生は「挑戦はしにいきましたけれども、結果としてやっぱりミスになってしまっているので、そこはやっぱり自分の弱さだなと思います」と振り返った。初挑戦となった4回転ルッツは出来栄え点(GOE)の加点もあったが、課題は残る。「完璧なジャンプではないので、まだまだいいジャンプができたなっていうふうに思いますし。あとは率直に昨シーズンから積み重ねてきているループジャンプがショート、フリーともに入っていないのは残念。もちろん今回、ルッツに集中していたというのはありますけれども、まだまだ練習が足りないな、と思っています」と語った。

 この日の失敗も五輪へ向けて全て力になるのではと問われると、「一つ一つステップアップしていくしかないな、って思ってますし。過去のこととか、あんまり比較する気はないんですけど、とにかくいつもよりも前進してるな、って感覚はあるので、これからシーズン後半に向けて一つ一つクリアしていきたいなと思います」と前を向いた。

 来年2月の平昌五輪に向けて新しいプログラムでどこまで演技に磨きをかけられるか。羽生は「まだまだ、いっぱいいっぱいです。まだ本来の演技内容では全然ないので、悔しい思いがいっぱいありますし、まだまだだなあ、というふうには思いますけれども、これから努力を重ねて生きたいと思います」とし、五輪へ向け、「はっきりいって悔しい思いと、収穫があったものと。両方ともあったのでまだまだこれから、さらに成長していけると思ってますし、これからさらにその糧を練習につなげていけたら、と思います」などと語った。

★★★

羽生にこやか、SP転倒も「悪くない失敗」 ロシア杯
asahi 2017年10月20日23時09分 後藤太輔
http://www.asahi.com/articles/ASKBN4V5NKBNUTQP013.html

 見た目には大きな失敗があったように見えたが、羽生はにこやかだった。演技直後、リンク上に投げられた花を拾う子どものスケーターから「ハロー、ハロー」と声をかけられ、「ありがとう」と応じた。

 冒頭の4回転ループジャンプは回転不足。4回転トーループはきれいだったのに、連続ジャンプとして直後に跳んだ3回転トーループで転んだ。

 「ループは、形、軸は問題なかった」と羽生は言う。転倒した場面については「(3回転で)手を上げるスピードが足りないかなという、一瞬の迷いがあった」と冷静に分析していた。

 2日前や前日の練習では、転んだり1回転になったりするジャンプが目立った。その度に動きを分析し、修正。氷の状態と自分のジャンプの感覚のズレに苦しむ選手がいる中、「来て3日目で跳びやすくなった」と言い切る。

 羽生はジャンプ後、踏み切った場所を確認する。国際審判の経験が豊富で、幼少期の羽生を合宿などで見てきた杉田秀男さんによると、「トレース(靴の刃で氷にできる滑った跡)を見ている」。同じ跳び方をしても、氷の硬さが違うと跡は違ってくる。それを見て、成功のために踏み切り方を微修正している。

 羽生は修正能力が高い。「悔しさはありつつ、体力も残っている。悪くない失敗」。今後さらにジャンプの精度を高める手応えをつかんでいた。(後藤太輔)

★★★

羽生2位も魅せた4回転ルッツ「もっと成長して」
nikkan 2017年10月21日23時19分
https://www.nikkansports.com/sports/news/201710210000747.html

 SP2位の羽生結弦(22=ANA)は、フリーで195・92点、合計290・77点のシーズンベストで強烈な追い上げをみせたが、SP首位のネイサン・チェン(18=米国)に3・02点届かず2位に終わった。

 収穫と課題が詰まった濃密なフリー演技だった。平昌(ピョンチャン)五輪を見据えて、GP初戦の冒頭で果敢に高難度の4回転ルッツに挑戦し、着氷で粘って成功してみせた。

 「(シーズンに向けて)挑戦しに行ったが、結果としてミスになってしまっているので、自分の弱さだなと思います。(4回転ルッツに加点も)完璧なジャンプではないが、まだまだいいジャンプが出来たと思う。昨シーズンから積み重ねているループジャンプがショート、フリーともに入っていないのが残念。ルッツに今回は集中していたのはあるが、練習が足りないなと思った。(五輪には)1つ1つステップアップしていかないといけない。過去の事とかは比較する気はないが、とにかくいつもより前進しているなという感覚はあるので、シーズン後半に向けて1つ1つクリアしていきたい」。

 4回転ルッツにいきなりの加点もついたが、世界最高記録保持者の目指す完成像には、少しも届いていない様子だった。

 「(プログラム曲の「SEIMEI」には)まだまだ、いっぱいいっぱいです。自分の本来の演技内容ではないので、悔しい思いがありますし、まだまだだと思う。これから努力を重ねていかないといけない。(五輪シーズンに)悔しいですし、悔しい思いと収穫あった思いの両方あったので、これからもっと成長していけると思いますし、どんどんつなげていきたい。楽しみながらスケートをやっていきたい」。

 ソチ冬季五輪金メダリストが時折みせた笑顔の中には、平昌五輪へのプレッシャーやライバルとの戦いよりも、フィギュアスケートの持つ本来の技や競技の奥深さへの追求、進化する自分への期待感に満ちあふれているようにみえた。

 羽生は次回、第4戦NHK杯に出場予定。

★★★

有言実行の羽生、4回転ルッツ成功 「本気出せる」
asahi 後藤太輔 2017年10月21日23時27分
http://www.asahi.com/articles/ASKBP76BVKBPUTQP021.html
https://sportsbull.jp/p/212399/

初めて試合で跳んだ4回転ルッツは、着氷で腰を落としながら片足で耐えた。アクセルを除く5種類の4回転ジャンプで最も難易度の高い大技だ。羽生は「試合で決められ、大きい。これから色々と着手できる」。プログラムのさらなる進化へ思いをはせた。一方で、「失敗したのでダメ」。他の4回転で回転が少なくなるミスを悔やんだ。

 今夏の公開練習では、4回転ルッツへの試合での挑戦について「今は考えていない」と話した。しかし、約1カ月前の試合で、冒頭の3回転ルッツに失敗して大崩れした際、「全力でできないことが、集中を途切れさせる。一番自分が本気を出せるプログラムでやりたい」と考えを変えた。

 この成功を機に、今季前半でルッツの成功率を上げられるのなら、状況に応じて「守ることも、捨てることもいつでもできる」という利点がある。一方で、リスクもつきまとう。

 中学、高校時代に羽生のジャンプを指導した田中総司さんは「新しいジャンプは、習得しようとする過程でけがをしやすい」と言う。また、羽生も「あちこち手をつけると、わけがわからなくなる」。田中さんは、新技を習得しようとする際、他のジャンプに狂いが出ることを指摘する。

 しかし、羽生は正直に言う。「色んなことに挑みながら、すごく緊張して、足がくたくたになるまで滑ることの幸せを感じて滑った」。それが羽生らしさでもある。(後藤太輔)

★★★

フリーを終えた羽生結弦「脚がくたくたになるまで滑ることができる幸せを感じながら試合をしていた」/フィギュア
sanspo 2017.10.22 00:08
http://www.sanspo.com/sports/news/20171022/fgr17102200080001-n1.html

 フィギュアスケート・ロシア杯最終日(モスクワ21日)平昌五輪シーズンのグランプリ(GP)シリーズ第1戦として行われ、男子はショートプログラム(SP)2位の羽生結弦(22)=ANA=が初挑戦の4回転ルッツを決めたフリーで1位となったが、合計290・77点で2位に終わった。SP1位のネーサン・チェン(18)=米国=が合計293・79点でGP初優勝を飾った。

 羽生は「脚がくたくたになるまで滑ることができる幸せを感じながら試合をしていた。(手応えは)10%にも満たない。ルッツは今の状況ではよくやった」と、自らに言い聞かせるように振り返った。

 演技冒頭に跳んだ4回転ルッツで膝を深く曲げて着氷をこらえた。続く4回転ループが3回転になるなど影響はあったが、自身4種類目の4回転となる大技は出来栄え点がつく評価を得た。

 過去7季で優勝を逃してきたGP初戦だったが、フリーだけなら1位。「試合で(4回転ルッツを)決められたことは大きい」と自己評価していた。

★★★

羽生、4回転ルッツ成功!フリー1位も逆転ならず2位/フィギュア
sanspo 2017.10.22 05:05
http://www.sanspo.com/sports/news/20171022/fgr17102205050006-n1.html

 フィギュアスケート・ロシア杯最終日(モスクワ21日)平昌五輪シーズンのグランプリ(GP)シリーズ第1戦。男子はショートプログラム(SP)2位の羽生結弦(22)=ANA=が初挑戦の4回転ルッツを決めたフリーで1位となったが、合計290・77点で2位に終わった。SP1位のネーサン・チェン(18)=米国=が合計293・79点でGP初制覇。20日に行われた女子SPで樋口新葉(わかば、16)=東京・日本橋女学館高=が69・60点で3位につけた。

 力強く踏み切り、耐える。羽生が懐で温め続けてきた新技を、ついに決めた。4回転ルッツだ。演技冒頭。膝を深く曲げて着氷をこらえた。演技に魅せられた場内から和風プログラム「SEIMEI」の太鼓の響きに合わせて手拍子がわく。日本ファンだけでない。王者の挑戦は誰しもの胸に届いていた。

 「脚がくたくたになるまで滑ることができる幸せを感じながら試合をしていた。(手応えは)10%にも満たない。ルッツは今の状況ではよくやった。まだまだ練習が足りない」

 過去7季で優勝を逃してきたGP初戦。冒頭に力を注いだ分、続く4回転ループが3回転になるなど影響はあった。合計で3・02点の僅差で好敵手のチェンにトップを譲ったが、自身4種類目の4回転ジャンプとなったルッツは出来栄え点がつく評価を得た。

 トップ選手は当然のように複数の4回転を舞う。羽生はこれまでトーループ、サルコー、ループを跳んだ。今夏までは、この3種類5本でのフリーを前提とした。飽くなき向上心を持つ22歳は、繰り返しの練習でめどが立った基礎点の高いルッツを組み込む高難度のプログラムへと上方修正。五輪前哨戦として注目が集まる舞台での実施を実現させた。

 失敗が挑戦心に火を付けた。今季初戦だった9月のオータム・クラシック。右膝痛で構成の難度を下げてフリーに臨んだが、かえって思い切りの良い演技をできずにミスを連発。「挑戦しないと僕らしい演技は絶対にできない」。初戦を終えて大技を跳ぶ覚悟は一層高まっていた。

 もちろん、連覇のかかる平昌五輪をにらんでの進歩だ。次戦はGPシリーズ第4戦のNHK杯(11月、大阪)。「成長すべきところが、まだ残っている」。新技を決めても満足はできない。

★★★

羽生決めた!4回転ルッツ 逆転Vならず2位もそれ以上の収穫
sponichi 2017年10月22日 05:30
http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2017/10/22/kiji/20171021s00079000479000c.html

 男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)2位の羽生結弦(22=ANA)はフリー1位の195・92、合計290・77点で2位。初挑戦した4回転ルッツを成功させた。SP1位のネイサン・チェン(18=米国)がフリー2位の193・25点、合計293・79点で優勝した。

 観衆の視線は冒頭のジャンプに注がれた。大会前から挑戦を公言していた4回転ルッツ。羽生はやや長めの助走から大技に入ると、高い跳躍からきっちり4度回った。腰を沈めながらも踏ん張って着氷。身体能力の高さを生かして決めきった。

 6分間を含めた今大会の公式練習で、片足で着氷した確率はわずか19%(27本中5本)だった。「緊張はしました」。だが、迷わずに挑戦し、出来栄え評価で1・14点の加点をもらった。大舞台での勝負強さを改めて示した。

 その後のループは4回転が3回転になった。後半はトーループが2回転になり、連続ジャンプを跳べないなどミスもあった。4回転ジャンプは5本中3本の着氷だった。フリーの得点は1位だったが、自己ベストから約27点低い195・92点。チェンに約3点届かなかった。「これだけ大きなミスがあってフリーで1位を取れたのはルッツがあったから」と大技初成功を喜びつつも「(ルッツ以外のジャンプとの)集中の案配をうまく調整しないといけない」と課題も残った。

 ルッツは羽生にとってトーループ、サルコー、ループに続く4種類目の4回転ジャンプだ。既にチェンは5種類、宇野は4種類の4回転ジャンプを持っており、若手は技術点で稼ぐ準備ができている。スケーティング技術や表現などの演技点で優位に立つ羽生だが、技術点でも若手に負けるつもりはない。

 この日挑んだ4種類5本の4回転ジャンプと2本のトリプルアクセルは来年2月の平昌(ピョンチャン)五輪に持ち込む予定のジャンプ構成だ。「(ルッツを)試合で決めたことが大きい。イメージがつく。完成度を上げていきたい」。次戦は3週後のNHK杯(11月10、11日 大阪)。五輪2連覇に導く勝負プログラムの完成度を高めていく。

 ▽4回転ルッツ アクセルを除いた5つのジャンプの中で最も難度が高い。基礎点は13・6点。11年にブランドン・ムロズ(米国)が初成功。その後、金博洋(中国)、ネーサン・チェン(米国)、ミハイル・コリャダ(ロシア)、ビンセント・ゾー(米国)らが成功させている。

★★★

羽生結弦、4回転ルッツ決めた「もっと完成度を上げて、これをひとつのステップにしたい」
2017年10月22日6時0分 スポーツ報知
http://www.hochi.co.jp/sports/winter/20171022-OHT1T50012.html

【モスクワ(ロシア)21日=高木恵】男子は昨季の世界選手権王者でショートプログラム(SP)2位の羽生結弦(22)=ANA=が初挑戦の4回転ルッツを決めたフリーで1位となったが、合計290・77点で2位に終わった。3種類の4回転ジャンプを着氷したが、シニア参戦後8季続けてGP初戦での優勝を逃した。昨季の四大陸選手権覇者でSP1位のネーサン・チェン(18)=米国=が4種類の4回転などを成功し、合計293・79点でGP初制覇。

 助走へ向かう羽生の鼓動は、スピードが増すほどに速まっていった。思い切って踏み切った。冒頭の4回転ルッツ。高く跳び上がり、細い軸で回り切って降りた。「回転し切ったことは良かった。まだ完璧に降りてはいないけど、もっと完成度を上げて、これをひとつのステップにしたい」。基礎点13・60点のアクセルに次ぐ高難度の大技は、加点1・14点がつく成功だった。

 5本の4回転と2本の3回転半ジャンプ(トリプルアクセル)を跳ぶ「自分が本気を出せるプログラム」に初めて挑んだ今大会。体力、気力ともに極限状態の4分半に挑んだ。ルッツの後はループが3回転になった。予定していた4回転トウループからの3連続ジャンプが2回転の単発になった分、チェンに3・02点、届かなかった。

 「4回転新時代」は平昌五輪へ向けて加速していく。チェンは今後フリーで5種類5本の4回転を投入する予定だ。試合後の会見。超高難度構成のフリーを演じることについて、羽生は「自分にはまだ大変なプログラムだけど、隣にもっと素晴らしいジャンプ能力とバレエ的表現の能力をもっている選手がいる。まだまだ練習が必要」と語り、中央に座るチェンと笑顔で目を合わせた。個人戦での直接対決は5度あり、羽生の3勝2敗。互いを高め合う存在だ。

 全てを出し切った演技後は汗びっしょりだった。初出場の10年から8年連続でGP初戦はV逸に終わったが、連覇がかかる平昌五輪へ「本気のプログラム」の完成形を頭の中に描くことができた。「いろんなことに挑みながら、すっごく緊張して、こうして足がクタクタになるまで滑って…。それが幸せ。1つ1つステップアップしていくしかない」。日々、精進に努める羽生。王者であり、根っからの挑戦者でもある。

★羽生結弦に聞く

―ルッツを入れた構成の現状の手応えは?
 「まだ5パーとか…昨日10パーって言いましたけど、まあ(改めて映像を)見たところ5パーですね」

 ―五輪までの試合で?
 「いいイメージを作ることを優先させたい。ノーミスはしていきたい。五輪の緊張感は特別なものだと身にしみて感じている。そのなかで難しいジャンプを跳ぶということは自信をもっていかないといけないこと」

 ―ルッツへの挑戦。
 「スケートって芸術性も大事だし、そういうところに特化したいという気持ちももちろんあるが、それじゃ試合じゃないだろうというのが僕の気持ち。ジャンプは僕にとって相棒的なものなので」

 ―(海外メディアから)ファンはあなたをアニメのヒーローのように思っているが?
 「自分のなかで、特にこれになりたいとか、あれになりとかはないけど、アニメは好き。とにかく劇的に勝ちたいという気持ちはすごくある」。

★★★

羽生、収穫2位…4回転ルッツ初成功 鬼門?6年連続GP初戦で勝てず
daily 10/22(日) 6:04配信
https://www.daily.co.jp/general/2017/10/22/0010664583.shtml

 男子は昨季の世界選手権王者でショートプログラム(SP)2位の羽生結弦(22)=ANA=が初挑戦の4回転ルッツを決めたフリーで1位となったが、合計290・77点で2位に終わった。シニア参戦後、8季続けてGP初戦での優勝を逃した。昨季の四大陸選手権覇者でSP1位のネーサン・チェン(18)=米国=が合計293・79点でGP初制覇を果たした。

 収穫と反省が入り交じった厳しい表情を浮かべていた。演技後の羽生に笑顔はない。チェンに及ばず「一つ一つ積み重なって3点の差になった」と唇をかんだが、実戦初挑戦の4回転ルッツを成功させた。

 演技冒頭、後ろ向きの滑走から右足で踏みきり、4周回って再び片足で氷に降り立った。同時に大きな拍手と歓声が羽生を包んだ。ジャンプでアクセルを除く4回転で、最も基礎点の高い4回転ルッツを成功させた瞬間だった。

 「緊張はした」と振り返った。そして「まず回転しきったことはよかった」と表情を緩め「試合で決められたことで、(ルッツを入れたプログラムの)イメージがつく」とうなずいた。試合直後にかかわらず、見つめるのはさらに先だった。

 ただ、心も体もその構成に慣れていないのも事実だ。続く4回転ループが3回転になると、演技後半の4回転トーループは2回転になった。「ループは、ルッツとの集中のあんばいをうまく調整しないといけない。まだ、この構成で滑り込み切れていないという感触がすごくある」と悔しさをかみしめた。

 チェンには追いつけなかったが、ミスがある中、フリーの得点は1位。「それはルッツがあったから」と言った。一方「一つのジャンプだけがプログラムじゃない」とも話した。「全部練習しないといけない」というのが本音だろう。このままでは終われない。

 シニア転向以降の8季で、GP初戦の優勝はない。6年連続で2位に甘んじているが、そこから世界王者へと上り詰めてもきた。「少しずつしか成長できない」。ルッツの成功と生まれた課題を改善していってこそ、羽生らしいシーズンの戦い方とも言える。すべてをもう一段引き上げ、五輪連覇への歩みを進める。

★★★

羽生結弦は2位 闘志着火「隣に素晴らしい選手がいる」
daily 10/22(日) 7:11配信
https://www.daily.co.jp/general/2017/10/22/0010664677.shtml

男子フリーが行われ、世界王者でSP2位の羽生結弦(22)=ANA=は、自身4種類目の4回転ジャンプとなる4回転ルッツを成功させ、フリー1位の195・92点をマーク。総得点290・77点でネーサン・チェン(米国)に3・02点及ばず2位に終わった。チェンは4回転ルッツ-3回転トーループの連続ジャンプを完璧に決めるなどしてフリー2位の193・25点、合計は293・79点だった。

 4回転ルッツなど、自身最高難度のジャンプ構成で挑んだ今大会。冒頭の4回転ルッツは成功したが、続く4回転ループが3回転になるなど、完璧な演技には遠かった。「構成自体は自分にとってまだまだ大変かもしれない」、「やっぱりルッツを入れてやるって大変だなって思います」などと話したが、「1つ1つステップアップしながら、このフリープログラムを完成させたい」と意欲的だ。今回ミスがあったからといって、すぐに“ルッツ回避”の方向に向かうつもりはない。

 それだけの挑戦をしようと思えるのは、アクセルをのぞく全5種類の4回転を操るチェンの存在も大きいはずだ。羽生は、チャンピオンシートに座るチェンを横目に「隣に素晴らしいジャンプを持って、素晴らしいバレエ的な表現をする選手がいるので」と絶賛し、目を合わせて笑った。全力と全力がぶつかり合う中で勝つのが羽生の理想。闘志に火がついたようだ。

★★★

羽生結弦が言う「脚がクタクタになるまで滑る」幸せ
nikkan 2017年10月22日10時6分 紙面から
https://www.nikkansports.com/sports/news/201710220000234.html

 14年ソチ五輪金メダリストでSP2位の羽生結弦(22=ANA)が自身4種類目の4回転ジャンプ、ルッツを試合で初めて成功させた。フリーで195・92点で1位となったが、合計290・77点で2位に終わった。シニア参戦後8季連続でGP初戦の優勝を逃したが、平昌五輪シーズンの本格到来を告げる大会で大きな武器を手に入れた。

 実戦で初めての4回転ルッツ。羽生はスピードに乗って踏み切り、着氷でしゃがむようになりながら必死に右足でこらえた。決して「完璧なジャンプじゃない」。続く4回転ループが3回転になるなどミスが重なった。チェンに合計で3・02点差の2位だったが、フリーでは1位。フィニッシュポーズで2日連続で舌を出し、顔をしかめる一方、胸の底では別の感触も湧いた。「これだけ大きなミスをしても1位を取れたということは、ルッツがあったからかな」。自分史上最高難度のジャンプ。出来栄え点で1・14点を上積みし、14・74点。その1本の重みをかみしめた。

 会見では隣に座る18歳のライバル、チェンを「素晴らしいジャンプ能力を持ち、バレエ的表現をする選手」とたたえた。素直に認められるのは自信の裏返しでもある。「僕の個性はオールラウンダー」と話すようにジャンプ、ステップ、スピン、表現力、総合的な力で他を圧倒するのが羽生の強み。実際、4月の世界選手権フリーで世界最高得点をマークしたようにジャンプの種類や本数で劣っても、総合力で勝機はある。だが、繰り返すのは「スポーツだから」という言葉だ。4回転の種類を増やしたことで、連覇を狙う五輪で強敵になる宇野昌磨、チェンらにジャンプでも負けないという意思表示にもなった。

 羽生の成長は4回転ジャンプとともにある。11年にトーループを初成功。ソチ五輪前にサルコーを備え、16年には3つ目のループを世界で初めて成功させた。「僕の場合、難易度順にステップしていく。少しずつしか成長できない」。常に挑戦、試行錯誤しながら自分のものにしてきた。だから、ルッツがきれいな成功といかなくても「それが羽生ですから」と笑えた。

 まだフリーの演目「SEIMEI」の完成は遠い。シーズン序盤での4種類目の4回転成功を喜びながらも「1つのエレメンツ(要素)だけがプログラムじゃないというのは重く感じている。もっと、練習を重ねる」と前を向いた。「僕はこうやっていろんなことに挑みながら、すっごい緊張して、本当に脚クタクタになるまで滑ることができるという幸せを感じながら、今回試合をやっていました」。挑戦こそが、羽生をさらなる高みに向かわせる。【高場泉穂】